長崎大学大学院医歯薬学総合研究科口腔インプラント学分野・長崎大学病院冠補綴治療室/口腔・顎・顔面インプラントセンター

教育・研究

研究テーマ

1.インプラントの生体親和性・生体力学

デンタルインプラントの開発
歯工産学連携(長崎大学/大阪大学/京セラ社)により開発され,配向性のコンセプトが科学的に証明された長崎大学発の新規インプラントデザイン
主応力方向に近似する骨配向性を促し骨質を制御
現在までの研究成果
  • Clin Implant Dent Relate Res. 2015; 17 Suppl 2: e699-710.
  • J Biomech. 2015; 48: 4130-4141.
  • Implant Dent. 2016; 25: 171-178.
  • Acta Biomater. 2017; 48: 433-444.
  • J Prosthodont Res. 2017; 61: 353-362.
  • Biochem Biophys Res. 2017; 11: 191-197.
  • PLoS One. 2017; 12: e0189893.
  • J Oral Implantol. 2018; 44: 37-45.
荷重・骨細胞・骨質
骨細胞数の増加を認める
骨細胞の形態変化を認める
インプラント治療を成功に導くためには以下の6つの条件が必要である。
  1. インプラントの材料
  2. インプラントのデザイン
  3. インプラントの表面性状
  4. 外科術式
  5. 骨の状態
  6. インプラントへの荷重状態
    Acta Orthop Scand. 1981; 52: 155-170. )
当科では,さらなる研究が必要な2,5,6について研究を行っている。 顎骨を含む全身の骨中には,骨細胞から構成される情報伝達網であるオステオネットワークが形成されている.このオステオネットワークは,骨代謝回転に大きな役割を果たすことが知られている。 インプラントに加わった荷重は,インプラント周囲の骨細胞によって受け取られ,オステオネットワークを介して周囲の骨基質へ伝達される。 骨細胞へ伝わった荷重刺激によって,骨細胞は細胞数と形態の変化を起こす。(J Biomech. 2015; 48: 4130-4141.) さらに骨細胞は,骨質を構成する要素のひとつであることから荷重による骨細胞の変化は骨質の変化を起こすものと考えられる。

2.顎骨壊死(MRONJ)の原因究明と治療方法の開発

顎骨壊死(MRONJ)の原因究明と治療方法の開発
顎骨壊死(MRONJ)の原因究明と治療方法の開発

現在までの研究成果
  • 2012年 Endocrinology. 2012; 153: 17-28.
  • 2013年 Bone. 2013; 56: 101-109. Calcif Tissue Int. 2013; 92: 576-585. J Dent Res. 2013; 92: 553-559.
  • 2014年 J Periodontol. 2014; 85: 24-33. Osteoporos Int. 2014; 25:1141-1150.
  • 2015年 Int J Oral & Maxillofac Surg. 2015; 44: 1558-1564.
  • 2016年 Clin Oral Investig. 2016; 20: 727-736. J Prosthodont Res. 2016: 60: 229-230.
  • 2017年 J Bone Miner Metab. doi: 10.1007/s00774-017-0872-1. Clin calcium. 2017; 48: 4130-4141.
  • 2018年 J Bone Miner Res. 2018; 33: 154-166. Bone. 2018; 112: 177-186.
    http://www.jsbmr.jp/1st_author/293_kuroshima_sasaki.html New Window

3.高分子・複合材料の調整と評価

高透光性PSZ系ジルコニアの装着前処理
高透光性PSZ系ジルコニアの装着前処理

ジルコニアクラウン内面にレジンセメントが嵌合する微細な凹凸を形成するには,0.2~0.3 MPa以上のアルミナブラスティングが必要だが,装着前にアルミナブラスティングを行うと曲げ強さが大きく低下する。

高透光性PSZ系ジルコニアは焼結後,0.3 MPaでアルミナブラスティングし,1,500℃で1時間係留する追加熱処理した後キャラクタリゼーションを行う。口腔内での試適の際,唾液で汚染されたジルコニアはADゲルで清掃し洗浄・乾燥し装着。

4.歯科材料の表面性状・改質

歯科材料の表面性状・改質
 活性酸素種(ROS:Reactive Oxygen Species)は、ミトコンドリアが酸素を用いたエネルギー産生を行う際に発生する反応性の高い副産物であり、過激な酸化活性による遺伝子・細胞膜脂質・タンパク等への酸化障害により、癌や動脈硬化、老化等の危険因子の1つとされている。また、創傷治癒の全過程にROSは関与しており、過剰なROSにさらされることは酸化ストレスとなり、治癒の遅延を招くという報告もある。
細胞内ではSuperoxide Dismutase(SOD)やCatalase(CAT)、Glutathione Peroxidase (GPx)の働きによりH2OとO2に還元される。

 これまでにSiイオンの添加によって、骨芽細胞における骨形成関連遺伝子発現が増強すること、H2O2によるダメージからの回復を促進することを報告した。また、siRNAを用いてSOD1遺伝子をノックダウンした骨芽細胞において、骨形成関連遺伝子発現とコラーゲンの架橋の低下を確認した。(Adv Healthc Mater. 2016; 5: 2199-2213.  J Biomed Mater Res. 2016; 104: 2604-2615. )

 ROSを制御する機能を付与することで、骨形成および創傷治癒を促進させる生体材料の開発および表面改質を検討している。

5.新素材の臨床応用と評価

PEKK とコンポジットレジンの接着強さに及ぼす効果
現在当講座では, PEKK とコンポジットレジンの接着強さに及ぼす効果について研究しています.
当講座では, ポリエーテルケトンケトン (PEKK) を用いた研究を行っています.
PEKKとは, スーパーエンジニアリングプラスチックの一つで, 優れた機械的性質, 耐熱性, 靭性を有し, 歯科材料に最適な高性能ポリマーです. 主にクラウン, ブリッジ, 可撤性義歯, インプラントアバットメントや上部構造用材料として使用されています.

PEKKと前装用レジンの接着に対するプライマーの効果
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